１０／７ 園田競馬場「全日本アラブクイーンカップ」(重賞)
（坂本騎手、ガッツポーズのゴールイン）
この時点で、唯一の古馬全国交流競走であった「アラブクイーンカップ」。人気を集めたのはなんと！イケノエメラルド。アラブ王冠以来「扱いが低すぎる」と嘆いていた私にとっては、何ともうれしい限り。なんと、トライアルの報知新聞社杯で早くも兵庫の古馬牝馬陣を一蹴しているというではないか。すごいぞイケノエメラルド！新聞は同じ東海からの遠征馬、マルタカフレンズとサンデンビスタが怖いと書いていたが、とんでもない。どちらもとても好調とは言えず、イケノエメラルドにかなうはずもない。これは早くも「日本一の牝馬」になる瞬間が見られるのか、と大きな期待を抱いて発走時刻を迎えた｡ところが、イケノエメラルド、今回は好位に取り付けない。内に包まれ、最終４角は馬群に包まれ見えなくなった｡どうしよう！直線、完全に抜け出したのは地元のキクノパワフル。もはや優勝は絶望、そう思ったとき、外から一気に突っ込んできたのがイケノエメラルドだった。だが時すでに遅し、坂本騎手のガッツポーズと共にキクノパワフルが先頭でゴール板を駆け抜けていた｡表彰式では坂本騎手が涙を流して初重賞制覇を喜び、とても感動的なシーンが繰り広げられた｡私も坂本騎手が惜しいところで何度もタイトルを逃していることは知っていたので、本来なら一も二もなく「おめでとう」と祝福するところだが、イケノエメラルドに強い思い入れがあったので、私の胸中は複雑であった｡
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